僕の家の車庫にはツバメの巣がある。
車を取り出すときにチラ見するくらいなのだが、
今日、その巣を見てみるとなぜか巣の中央部分が欠けていた。
周りには巣の破片が散らばっている。
その中にはツバメの雛の体毛も少しばかりか混じっていた。
「巣が壊れてるんだけど。」と祖母に聞いてみると、
「カラスが入って雛を連れていった。」と言っていた。
なんてこったい!こいつはクレイジーだぜ!と思いつつ巣を見る。
そこには巣の端に雄雄しく立ち続ける雛の姿が…!!
だが体毛の散らばり方がおかしい。
とてつもなく広範囲にまで散らばっている。
いや、カラスにつままれながらも雛は必死にもがいていたんだ…
ちくしょう…よくがんばった…
そう思いながらも車の下を覗き込んだ。
毛の塊がある。
それは遠くからでは動いているのかも確認できないほど小さな塊だった。
もしや!と思い近くによって観察する。
それは動いていた。
タイヤに寄り添うようにして小さく弱弱しく動いていた。
まってろベイビー!今、ゴーホームさせてやるぜ!!
掴もうとする。
ギャーギャーわめく雛。
手に乗る雛。
掌2分の1サイズ。
そして、気がついた。
あれ、これ、巣に入れなくね?狭くね巣?やばいっす。
どうみてもスペースが空いていない。
やべえやべえ!
だがしかし、ここで諦めればこの雛は確実にしんでしまう!
僕はゆっくりと雛を巣に近づける。
すると、雛は自ら体を動かし巣にゴーホームした。
一匹目の尻に顔面を押し付けゴーホーム完了。
ミッションコンプリート!!!!!!
つよくいきろやぁ…
~完~
数時間後、気になって気になって仕方がなかったのでどうなっているか見に行った。
親鳥が飛んでいく姿を見た。
ああ大丈夫そうだな。そう思い巣を見る。
巣には一匹しかいない。
嫌な予感しかしなかった。
下を見ると、やはりいた。
巣から落ちた、もう一匹の雛。
どんぞこに落ちたような気分になった。
人間の匂いがついてしまったから落とされたのか。
それとも偶然落ちたのか。
もう少し違った場所に帰していれば落ちなかったのか。
まだだ…まだ終わらんよ!!
もう一度、
巣に近づける。
しかし、動かない雛。
軽トラックの頭の上に軍手を敷き、そこに雛を乗せて来た。
親鳥よどうかエサを与えてあげてくれ。
どうか寒くありませんように。
動物の世界は弱肉強食。
食うか食われるかの世界!
野生の動物は野生の世界で生きるべき。
僕は余計なことをしてしまっただけなんだ。
僕があそこで雛を見つけなければ、こんな気分にはならなかったのだろうか。
こんなにも小さな命に心を揺さぶられる僕は、
ちっぽけな人間なんだな…
わかった、これが、
厨二病なんですね先生…
- 2011/07/08(金) 19:36:58|
- 南のケツ日記
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「動物は野生の世界で生きるべき」って事は間違ってないと思う その考えが分かってる南は正しいと思うぞ だがそこにあるのは命。 小さくても大きくても同じ命だ 見捨てないでよく救ってやったな 雛を救ったことが正しいとかどうとかは置いといてお前が救ったのはとても大事な物だHEROめカッコイイぜちくしょうが 強く生きろ
- 2011/07/11(月) 15:15:40 |
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